【現金過不足】とは?初心者向けの解説。簿記3級

現金過不足 その他

【現金過不足】とは

現金過不足げんきんかぶそくとは、帳簿に書いてある現金(帳簿残高ちょうぼざんだか)と、実際にある現金(実際有高じっさいありだか)が合わないときに使用します。

例えば、帳簿残高は90円だけど実際有高は100円だったとしましょう。10円多いですね。この10円がなにで得たものなのか、不明で仕訳ができないので一旦現金過不足という勘定科目を使って仕訳をしておきます。現金に対して使う勘定科目なので、相手科目は現金になります。

借方貸方
(現金) 10(現金過不足) 10

このように、一旦帳簿上の現金を増やしておきます。
少なかった場合は現金を一旦減らすので逆にしておきます。

5要素に当てはまらない?

現金過不足は5要素(資産負債資本費用収益)どれにも当てはまらない勘定科目になります。借方と貸方については、実際有高が帳簿残高より多いのか少ないのかで変わってきます。

例題【現金過不足】

現金が多かった場合、

借方貸方
(現金) 20(現金過不足) 20

実際有高が20円多い→現金が20円多い→現金は増やすので借方へ、
現金過不足は貸方にくる

金額は実際の誤差分だけですので気をつけましょう。

現金が少なかった場合、

借方貸方
(現金過不足) 50(現金) 50

実際有高が50円少ない→現金が50円少ない→現金は減らすので貸方へ、
現金過不足は借方にくる

こちらも金額は実際の誤差分だけですね。

現金過不足の原因が判明したら

原因が判明した場合、現金過不足をその原因の勘定科目に振り替えます。

実際有高が多かったときの判明、

借方貸方
(現金過不足) 20(売上) 20

実際有高が多いので貸方に記入していた現金過不足を相殺するために、借方に持ってくる。
そして相手科目は、判明した売上を記入する。

(売上は収益で、増えてるので貸方)

実際有高が少なかったときの判明、

借方貸方
(買掛金) 50(現金過不足) 50

実際有高が少ないので借方に記入していた現金過不足を相殺するために、貸方に持ってくる。
そして相手科目は、判明した買掛金を記入する。

(買掛金は負債で、減ってるので借方)

現金過不足の問題文での表記について

問題文には、「現金過不足の貸方残高は~」や、「現金過不足の借方残高は~」というように書かれていることが多いです。
現金過不足の貸方残高は100円だが~」という問題文では、

借方貸方
(現金) 100(現金過不足) 100

貸方に現金過不足がきますね。
そうなると、現金は借方にきますね。
つまり、

現金過不足の貸方残高現金が多い

ということは、

現金過不足の借方残高現金が少ない

となりますので覚えておきましょう!

直接現金が多いとか少ないとは書かれませんので、多いのか少ないのかしっかり見極めましょう。

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