【小口現金】とは?初心者向けの解説。簿記3級

資産

小口現金とは、仕入れなどの大きな支払いではなく少額の支払いに対して使うお金のことです。
小口現金は現金ですのであったら良いもの、資産になります。
現金を管理している会計係は、小口係に現金を渡し、小口係はその現金で支払いを行います。

小口現金の主な支払先

主な相手勘定科目と項目は以下の通りです。

定額資金前渡法(インプレスト・システム)

定額資金前渡法ていがくしきんまえわたしほう(インプレスト・システム)とは、会計係が一定額を小口係に渡し、一週間(または一か月間)の期間の終わりに使った分だけ補充するという方法です。

流れとしては、

月曜日 会計係が小口係に小口現金1000円渡す。 手持ち1000円

火曜日 社員が出張でタクシー代200円支払った。 手持ち800円

水曜日 コピー用紙代で100円支払った。 手持ち700円

木曜日 新聞代で500円支払った。 手持ち200円

金曜日 小口係は会計係に上記の支払いを報告し、会計係から800円を渡された。 手持ち1000円に戻った

(週末ではなく翌週の初めに800円渡されるパターンもあります。)

そして会計係はこの報告をもとに仕訳をします。

例題です。

定額資金前渡法により、会計係は小口係に小口現金1000円を小切手を振り出して前渡しした。

(小口現金) 1000  (当座預金) 1000

小口現金が増えた→資産が増えた→ホームポジションの借方

(当座預金は資産で、減ったので貸方)

小口係から報告を受けた場合、

会計係は小口係より、タクシー代200円、コピー用紙代100円、新聞代500円の支払い報告を受けた。

(旅費交通費) 200  (小口現金) 800
(消耗品費)  100
(雑費)    500

タクシー代は旅費交通費、コピー用紙代は消耗品費、新聞代は雑費、すべて費用で増えてるのでホームポジションの借方

(小口現金は資産で減ったので貸方)

減った小口現金を補充した場合、

会計係は小口係に、小口現金800円を小切手を振り出して補充した。

(小口現金) 800  (当座預金) 800

小口現金が増えた→資産が増えた→ホームポジションの借方

(当座預金は資産で、減ったので貸方)

支払い報告と小口現金の補給が同時に行われたら?

会計係が小口係から報告を受けて仕訳をする際、ただちに小口現金を○○で補給したと問題文に書かれていることがあります。
そのときは貸方は小口現金ではなく○○の勘定科目を使用してください。(小切手で補充なら当座預金、普通預金口座なら普通預金など。)

結局、小口現金を減らしてもすぐ○○で小口現金が増えるのでこの仕訳は相殺されます。なので直接○○で仕訳をしてしまいましょう。

小口係は仕訳ができない?

小口係が支払いをした時点では仕訳は行うことができません。

小口係はただ、小口現金の管理をする担当者です。小口係が経理部に所属している会計係に報告して、会計係が仕訳を行いますので覚えておきましょう!

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